朝日放送の「ムーブ!」が来春終了

大阪・ABCの情報番組「ムーブ!」(月-金、後3・49)が、来年3月末で放送終了となることが19日、わかった。同番組は04年10月に放送が開始され、初代司会者は、当時同局のアナウンサーだったタレントの山本モナ(32)だった。

また、コメンテーターとして現大阪府知事橋下徹氏(39)や、コラムニストの勝谷誠彦氏(47)ら、“辛口”の論客を数多く起用し、独自のスクープも放送するなど、硬派の報道番組として人気を博した。

「ムーブ!」を見始めたのはいつからだったか正確には覚えてないのだが、2年ぐらい前だったと思う。大阪市の裏金問題や、京都市奈良市同和問題など、タブーなく切り込んでいたのが印象に残る。この番組は曜日によって論調がガラリと変わるのが特徴的で、月曜、木曜が保守的、水曜、金曜がリベラルだった(火曜はどっちつかず)。

しかし残念なことにプロデューサーが変わってからか、社長が変わってからかはよくわからないが番組が一気につまらなくなった。植草一秀氏との名誉毀損問題が原因で雑誌記事を紹介するマガジンスタンドのコーナーがまずなくなった。あれは各雑誌の優良な記事を紹介するいいコーナーだったのだが、植草氏に訴えられてから消された。その後、番組契約のフリーライターの記事コーナーができたのだが、どれもイマイチだった。

それと前後するかのように、優秀なコメンテーターも次々抜けた。橋下徹氏が大阪府知事選立候補のため辞め、宮崎哲弥氏は同局の番組審議会の方針に異議を唱え辞めた。上村幸治氏は体調不良のため抜けた。残ったのはやたら陰謀論を連呼する勝谷誠彦氏、反権力一辺倒の大谷昭宏氏、藤井誠二氏と、たまにいいこともいうがはずれたことも結構口にするコメンテーターだけが残った。

ここ最近のムーブ!は反政府、反権力一辺倒で時の政府の揚げ足取りばかりがめだった。今だと麻生首相の漢字読み違えを揶揄するといったように。番組を見ていて参考になる意見というのがほとんどなくなった。退屈な番組に成り下がった。ここ最近は録画しても、つまらないところは早送りでとばして見ることが多くなった。来春で終了ということだが、残念な気持ちはまったくない。むしろ終了して当然という感じだ。

ここの放送局は官僚の天下りは口酸っぱく批難しておきながら、歴代の社長は皆朝日新聞からの天下りだ。自分のことは棚に上げるとはまさにこのことだ。セクハラ(強姦未遂)を起こした自社のアナウンサー3人の名を一切秘匿し、隠し通すということもあった。他社(日本テレビ)や公務員が同様の事件を起こしたときは実名を出すべきだと散々批判するくせに、自分のところの不祥事はおかんむりである。このように自らの身を律することをしない朝日放送の態度が視聴者離れを起こし、番組が終了に追いやられるのだということを認識した方がいいだろうね、朝日放送は。