お酒を飲めば脳が萎縮する

アルコールを飲めば飲むほど脳が縮小するという研究結果が13日、明らかになった。

私がお酒(エチルアルコール)が脳を萎縮させることを知ったのは、15〜20年ぐらい前だったな。中学生か高校生時代だった。酒は友達同士付き合いで飲むことはあるが、家で飲むことはほとんどない。やはり酒には害悪があると思うからだ。酒は百薬の長という。あれは嘘だと私は思っている。いってみれば酒造メーカーの宣伝効果。アルコールにはハッキリと害があるからだ。

アルコール分の多い酒を飲むと、食道の内側が熱くなる感覚がないだろうか。あれは食道の内壁細胞が死んでいっているからだ。アルコールが細胞を殺すので、人間の感覚として熱く感じられるのだ。かようにアルコールには細胞を殺す作用がある。これを応用すると、注射を打つ前にアルコールで拭いて、雑菌を殺すことができる。殺菌作用だ。これも雑菌(細胞)をアルコールが殺すことで効果を果たしている。

アルコールが人間の体内に入るとどうなるだろうか。肝臓で代謝されるが、それにはタイムラグがある。代謝されるまでの間に体内を血液に混ざって駆けめぐる。脳に行くと人間は酔っぱらう。と同時にアルコールの殺菌作用が働いて、脳細胞を次々に殺していく。アルコールにとっちゃ雑菌も脳細胞も関係ない。同じ細胞だ。次々殺していく。だから飲酒を長年続けていくと、脳細胞が次々死んでいって脳が萎縮する。いわばプチアルツハイマーだ。

もちろんアルツハイマーほど進行は早くない。アルツハイマーが加速度的に脳細胞が死んでいくのに対して、アルコールの脳萎縮はゆったりしたものだ。アルツハイマー知能指数を年間10〜20ずつ下げていくとすれば、アルコールの作用はせいぜい年間で1〜3程度の知能指数低下で済むのでないか。

酒は文化でもある。食生活を豊かにする効果も持っている。ワイン、日本酒、焼酎、ビール、等々数え切れないぐらい種類がある。それぞれに適した料理があり、料理を旨くする効果もある。豊かな食生活と、それに軽い高揚感。一方で知能指数低下。これらを天秤にかければ、毎日深酒するとかじゃなく、もっとよりいいお酒との付き合いが見つかるんじゃないだろうか。週末、楽しい仲間とほどほどに飲むのが一番いいのではないかと私は思っている。