アメリカの虎の尾を踏んだ途端、東京地検特捜部が動いて小沢一郎の秘書逮捕

ローキッド事件をCIAの陰謀だととらえる説がある。田中角栄は石油を日本独自に確保しようと考え、中東に資源外交を行った。しかし石油はアメリカの利権であり、独自に石油を確保しようという田中の方針はアメリカの権益に反する行為であった。そんでCIAが動いて角栄逮捕というのが陰謀論の大筋だ。しかしこの説に乗っとるなら、CIAと東京地検特捜部が裏で繋がっていなくてはならない。もしくはCIA→政治家→特捜部という流れだが、特捜部が政治家の指示で動くか疑問だ。

しかしCIAがまったく日本の政治に対してなんの動きもしていないかというとそうではなくて、岸信介元首相や佐藤栄作元首相に工作資金を渡していたのではないかといわれている。今はどうか知らないが、昔はそれなりに繋がりがあった。

さて今回の小沢一郎の秘書逮捕だが、不自然なのは選挙前には特捜部は政治がらみはやらないはずなのだ。選挙に影響するからである。検察のさじ加減で、選挙結果に影響を与えるのは好ましくない。しかしあと半年以内には総選挙が行われる状況で特捜部が政治家の、それも野党第一党の公設秘書を逮捕するとは異例中の異例である。私はそこに違和感を感じる。

なにがしかの、首相官邸か、あるいはそれ以外のCIAか、誰かからの指示が特捜部にあったのではないかと考えるのだ。本来この時期に政治家周辺を逮捕しない特捜部が、なぜ今やるのか。在日米軍など第七艦隊以外いらないとアメリカにケンカを売った途端これである。アメリカは日本国内の米軍基地を、戦争に勝った分け前、自分らの既得権益と捉えている節がある。その権益を引きはがそうとした小沢一郎に対する警告であろうか、今回の秘書逮捕は。

もし小沢一郎が今後、在日米軍基地問題に口を閉ざしたなら、アメリカ様ごめんなさいと両手を挙げたのかもね。

準大手ゼネコン「西松建設」(東京都港区)から違法な企業献金を受け取っていたとして、東京地検特捜部は3日、小沢一郎民主党代表の公設第1秘書、大久保隆規容疑者(47)ら3人を政治資金規正法違反の疑いで逮捕し、小沢氏の資金管理団体陸山会」(港区)を家宅捜索した。大久保容疑者は否認しているとみられるが、捜査の行方は政界にも大きな影響を与えそうだ。

ほかに逮捕されたのは、西松建設前社長、国沢幹雄(70)=外為法違反で起訴、元同社総務部長、岡崎彰文(67)両容疑者。

逮捕容疑は、陸山会の会計責任者だった大久保容疑者が03〜06年、西松建設から計2100万円の献金を受け取りながら、政治資金収支報告書には同社OBが設立した二つの政治団体からの献金だったと虚偽の記載をしたとしている。国沢、岡崎両容疑者は西松建設の名前を隠して政治団体名義で陸山会献金した疑いが持たれている。

政治資金規正法は00年以降、政治家の資金管理団体への企業献金を禁止。他の名義を使った献金も禁じている。これらの規定が適用され、刑事事件に発展したのは異例だ。