青山繁晴氏の講演に行ってきた

北朝鮮に拉致された日本人救出の支援活動を行っている「大阪ブルーリボンの会」結成5周年講演会が1日、大阪市北区中之島の市中央公会堂で開かれた。約1500人が参加、拉致被害者の家族らの訴えに聞き入った。

安全保障問題に詳しい作家の青山繁晴さんが、「ほんものの平和国家を創る」をテーマに講演。拉致問題について「今も北朝鮮の工作活動は行われている」と指摘。「日本自ら北朝鮮をテロ国家指定すべきだ」などと主張した。

12月1日(金) 19時から大阪市中央公会堂(旧中之島公会堂)で行われた青山繁晴氏の講演に行ってきた。主催は大阪ブルーリボンの会。演壇には、横田早紀江さんと有本嘉代子さんもお見えであった。また客席側には、横田滋さんと有本明弘さん、それから関西テレビアナウンサーの山本浩之氏と村西利恵氏もニュースアンカーを終え遅ればせながら見に来ていた。収録を終え、急いで駆けつけたのであろう。

私は18時20分頃に会場に着いたのだが、既に会場内では即席の青山さんのサイン会が開かれていた。ちょうど氏の『日中の興亡』はまだ買ってなかったので購入し、サイン会の列に並んだ。その時すでに20人ぐらい並んでいて、開演まではまだ30分ぐらいあったので、十分時間はあると思っていた。

が、列が全然進まないのである。それは青山さんがひとりひとりに長い時間をかけて話し、氏名を聞いて直筆し、落款印も青山さんがしっかり押印していくのである。はんこぐらい秘書に任せればいいのに。こうしてひとりあたり3分ぐらいかけるので、私の3人ぐらい前でサイン会は打ち切り。その時にはまだ40人ぐらい列に並んでいたのだが、無情にも打ち切られてしまった。

青山さんは「講演終了後にサイン会をやります」と言ったのだが、事務方に会場使用が午後9時半までなので無理ですといわれ、結局書籍購入者には後日サインして郵送するということになり、私は住所と氏名を書いて秘書さんに本を手渡した。

ひとりひとりに手を抜かないで真剣に対応するというのは青山さんらしいが、開演までの残り時間を考えずに40人も積み残したのも青山さんらしい。秘書などが残り時間が少ないのでペースアップしてくださいとお願いすればいいのに、そういうことも一切なかった。

こういうどこか抜けているところも青山さんらしいのだ。講演では疑問に思ったら私に直接メールしてくださいとお話しされていたが、だいたい返信に3年掛かるらしい。こういう返信まで時間が掛かりますというのは、以前にも講演で聴いたことがある。たぶんお約束の話なのだろう。手を抜かないのはいいのだが、物事にはなんでも時間的な制約がある。その時間的な制約の中で最大限全員を満足させるにはどうすればいいのか、私が言うのはおこがましいが、もうちょっとなんとかして欲しいと思った。

青山氏の講演は1時間。その後、横田早紀江さんと有本嘉代子さんを交えた鼎談が行われた。しかし毎回思うのだが、青山さんの講演は1時間では物足りないね。どうしてもいっぱい積み残しがでてしまうし、やはり2〜3時間は聞きたいものである。

講演ではブルーリボンを付けていても、拉致問題解決に熱心でない議員もいると批難。その議員は警察官僚時代に拉致問題捜査を担当していたが、いまはその議員の側近に言わせると、ブルーリボンを付けているのは選挙民へのPR程度のようだ。青山さんは名指しこそしなかったが、その議員が平沢勝栄氏を指すのは明らかだ。また、山拓こと山崎拓氏のことは思いっきり名指しで非難していた。いわく、中国や北朝鮮の利益ばかり考えてる政治家だと。

その後講演では、米子で拉致された松本京子さんの話題を中心に。

  • 松本京子さんがどうやって拉致されたのか
  • 日本にいる北朝鮮工作員が拉致対象者を目星付けている
  • 拉致は偶然ではなく、じっくり計画的に行われる
  • 松本京子さんが拉致されるのを目撃した老人がいた
  • 工作員2人が、その目撃者の老人を殴った
  • 工作員があわてたため、松本京子さんのサンダル片方が現場に残った
  • 日本の海上保安庁や警察は不審な船が沿岸にいるのは知っていたが、取り締まる法律がなかったので様子見していた
  • 日本の沿岸警備はザルだった
  • 領海侵犯しまくりだった
  • 北朝鮮は日本が無防備だから日本人を狙いやすかった
  • 日本独自に北朝鮮をテロ国家指定すべきである

などなど。

盛りだくさんではあったが、1時間は短くあっという間であった。もっと話を聞きたかった。