後藤真希の立ち位置

創立20周年のエイベックスの株主総会でLIVEをしたのですが、一部の株主から批判めいた発言が出たようです。というのも、覚醒剤で逮捕された槇原敬之も出演していたんですが、後藤真希も間接的に弟が窃盗団の主犯格として逮捕されているわけで、【エイベックスとはいえ、さすがに株主総会でやりすぎだろ!!】という声が大きかったんです。しかも現在は1000円台だった株価も一時500円にまで下がる大暴落ぶり。さすがにイケイケのエイベックスとしても、噂が悪い後藤真希を進んでプロモーションしようとはしていないようですね。

mixiかなにかでふとこの記事が目に入ったので、これを元に書いてみる。後藤真希は、この夏のa-nation 2008で東京と大阪の各1日に出演し、rhythm zoneに移籍して初めて作ったという曲「Hear Me」を歌ったのだが、この曲はそれほどキャッチーな曲ではないしシングルにするのは無理っぽい曲だった。もちろん今も淡々と楽曲制作はやっているだろうが、レコード会社としてはどういう路線でデビューさせるか難しいところだろう。

というのも、元々エイベックスが後藤真希を取ったのは、倖田來未がポシャったときの保険だったと思えるからだ。後藤真希のエイベックス移籍が発表されたのが今年の6月19日だが、少なくともその1ヶ月以上前から移籍交渉はしていただろう。

一方、倖田來未の羊水発言が1月30日で、翌2月に謝罪し、プロモーション活動が一切停止してしまった。エイベックスの売り上げにおける倖田來未の正確な割合はデータがないので推測するしかないのだが、だいたい10%前後ではないかと思われる。一時期、浜崎あゆみがエイベックスの売り上げの40%を占めていて、特定のアーティストに頼るのはリスクが大きいのではないかと問題になった。その後、浜崎あゆみの売り上げ割合は人気の低下とともに10%程度まで落ち、結果的にリスク分散された。

営利企業としては、10%前後の売り上げを誇るアーティストがもしかしたらダメになるかもしれないとわかったときに、その保険をかけようとするのは当然の行動だろう。だから、倖田來未がダメになるかもしれないと思ったときに、後藤真希を戦力として取り込んでおいたのは当然だと思う。

しかし、倖田來未はポシャらなかった。彼女には岩盤のように根強いファンが存在しているので、簡単には崩れない(一方、後藤真希の熱心なファンは雲散霧消してしまった)。となると、後藤真希を今の時点で無理にデビューさせる必要がない。それに谷村奈南もそこそこヒットしているので、セクシー路線の椅子の空きがないのである。

芸能界は椅子取りゲームによくたとえられる。あるポジションに座れる人数には限りがあるのである。このセクシー路線には既に倖田來未谷村奈南が座っているので、あとからやってきた人が進出するスペースがない。後藤真希がデビューできるとしたら、路線を変えるか(hitomiが産休するのでその後釜を狙うか)、谷村奈南の人気にかげりが出るのを待つしかないだろう。