小泉純一郎元首相が引退

小泉純一郎元首相が引退を決めた。最近の小泉元首相に対する評価は功罪半ばするというものが多いようだ。構造改革に対する反発が現在ピークに達しているからだろう。とくに疲弊している地方からの怨嗟がひどい。政治家に対する評価は20〜30年経たないと安定しない。小泉元首相に対する評価は将来どうなっているだろうか。私は30年後の歴史の教科書にはこう書かれると思う。小泉純一郎が「構造改革」を推進したが、それでも日本の衰退には歯止めがかけられなかったと。

現在の政治情勢を見ると、与党・野党とも選挙目当てのバラマキ推進で90年代の公共事業バラマキ時代に後戻りしてしまったかのように思える。目下の景気が悪化していることもあって地方からは景気対策を求める声が高いようだ。しかし、なぜ日本の景気が悪化しているのかというと、

  • 資源高で資源国に対して日本の富が流出している
  • 日本の企業が台湾や韓国勢との競争に負けている
  • 少子高齢化で国民負担率が増加している

ことが一番大きな要因だと思う。ここでバラマキをすれば、それは必ず次の世代へ負担がのしかかる。私が今一番しなければならないと思うのは、

  • 世界一スリムな政府

これをやって欲しい。今の与党・野党の政策は小泉元首相が進めた「小さな政府」に逆行することばかりで、結局日本人は「おかみ」が指図してくれる江戸時代からの精神が抜けきれないのだろうか。本質的に「大きな政府」が好きなんだね。こんなことではいつまで経っても、日本経済が立ち直ることはないだろう。