焼肉酒家えびすで食中毒

福井、富山両県で同系列の焼き肉店で食事した男児2人が相次いで死亡していたことが分かった。2人からは病原性大腸菌O111」が検出され、うち1人は生肉料理を食べたことが確認されている。死亡した2人を含め同系列の3店で食事した計48人が食中毒症状を訴え、うち19人が重症で、両県が原因を調べている。
厚生労働省や両県によると、集団食中毒が発生したのは焼き肉チェーン店「焼肉酒家えびす」の砺波店(富山県砺波市)と高岡駅南店(同県高岡市)、福井渕店(福井市)。福井渕店で食事をした未就学男児が4月21日、下痢や腹痛を訴えて入院。溶血性尿毒症症候群(HUS)を発症し同27日に死亡した。
また、同21日に砺波店で家族と食事した10歳未満の男児が同24日に嘔吐(おうと)などの症状を訴えて入院し、同29日にHUSで死亡した。生肉のユッケなどを食べていた。富山県は同店を27日から3日間の営業停止処分にした。

石川県内の複数の焼き肉店によると、生食用の肉は流通量が少なく、加熱用をユッケにすることは「業界の慣習」になっているという。
県内の焼き肉店の関係者は、包装には「加熱して食べて下さい」と書いてあるが、店では生食用に出しているといい、「加熱用でも普通に食べられるし、問題はない」と話す。別の関係者は、「ユッケ用の肉を業者に注文しても『生食不適』と記されて送られてくる。卸売業者は、問題が起きた際の責任を店に押し付けようとしている」とこぼす。
東京都福祉保健局はホームページ上で、「生食用の牛肉の流通量はごく少ないため、牛肉は生で食べると食中毒になる可能性がある」と述べ、生肉を食べないように呼びかけている

生肉はオレも食べんとこ。