自称「平成の龍馬」が逮捕される
B-CASの改造方法を詳細に解説したり、ツールをアップロードすればそりゃ逮捕されてもおかしくはないが、平成の龍馬の逮捕容疑は書き換えたB-CASカードがHDDレコーダーに挿さっていたので逮捕となっている。取り調べが進めば、これから別件で再逮捕(不正競争防止法違反容疑)になるのだろうか。
なお、書き換えツールをダウンロードした人が少なく見積もっても20万人はいるらしく、膨大な人がB-CASカードを書き換えたと見られる。日本国内に電磁的記録不正作出・同供用の嫌疑がかかる人が20万人はいるということだが、これら全員を取り調べることは到底不可能で、結局は一罰百戒、見せしめ的な逮捕になるのではなかろうか。
そしてWOWOWなどの有料放送は、プロトコルを変更した新カードを発行して、旧B-CASカードは無効にしてしまうだろう。
デジタル放送を視聴するための「B-CASカード」の不正なデータ改変事件で、京都府警サイバー犯罪対策課などは19日、有料放送を無料で見られるようにデータを書き換えたなどとして、新たに京都府宇治市五ケ庄平野、京都大防災研究所技術職員、多田光宏容疑者(30)を電磁的記録不正作出・同供用容疑で逮捕した。多田容疑者はネット上で「平成の龍馬」と名乗り、自らのホームページで一時、改変方法を公開していた。
府警はほかに、データを改変したうえで、改変後のプログラムをファイル共有ソフトで提供したとして、東京都大田区羽田旭町、自称無職、浅野智和容疑者(36)を不正競争防止法違反容疑で逮捕した。
多田容疑者の逮捕容疑は、有料放送を無料で見る目的で、自宅パソコンでB-CASカードに記録されたデータを改変し、6月19日、自宅の衛星放送受信可能なチューナー内蔵レコーダーに挿入した、とされる。
浅野容疑者も同様に今年5月、データを改変し、同月22日ごろ、改変プログラムを自宅パソコンからファイル共有ソフトを使って不特定多数の人に提供した、とされる。
デジタル放送を視聴するためにテレビなどに差し込む「B-CASカード」を巡り、有料放送を無料で見られるように不正にデータを書き換えたカードを販売したとして、京都府警サイバー犯罪対策課などは19日、西東京市ひばりが丘北、職業不詳、小林一幸容疑者(43)を不正競争防止法違反容疑で逮捕した。不正B-CASカードについては、国が調査している。府警によると、摘発は全国初という。
府警は、ネット上で不正な書き換えに関する情報を公開したとして、他に2、3人を同容疑などで捜査しているほか、カード購入者6人についても電磁的記録不正作出・同供用容疑での立件を視野に調べている。
小林容疑者の逮捕容疑は、不正カードをインターネットのオークションに出品し、5月19日に1枚6万4800円で落札した名古屋市の男性(66)に郵送したとされる。容疑を認めているという。
府警によると、小林容疑者が販売したカードは「BLACK-CAS」カードと呼ばれ、今年4〜5月、6万〜8万円台で落札されていた。
第161条の2
- 人の事務処理を誤らせる目的で、その事務処理の用に供する権利、義務又は事実証明に関する電磁的記録を不正に作った者は、5年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
- 前項の罪が公務所又は公務員により作られるべき電磁的記録に係るときは、10年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。
- 不正に作られた権利、義務又は事実証明に関する電磁的記録を、第1項の目的で、人の事務処理の用に供した者は、その電磁的記録を不正に作った者と同一の刑に処する。
- 前項の罪の未遂は、罰する。