新幹線の運賃は果たして適正か?

現在、高速バスやツアーバスが人気を博している。その理由は運賃が安いからに他ならない。仮に高速バスと新幹線が同じ値段なら、だれもバスなんて利用しない。圧倒的に速い新幹線を利用するに決まっている。おまけに新幹線なら乗客が事故で死んだこともない。はるかに安全だ。
最近、格安航空会社が日本でも就航して以前より航空機は安くなったが、まだ一部の路線にしか過ぎない。まだまだ新幹線と飛行機は高い。日本では貧乏人は新幹線と飛行機に乗れないようになっている。
新幹線は何千億という税金で整備される。税金で整備される公共財でありながら、一部の人間しか乗れないような運賃設定になっている。これでいいのだろうか。多額の税金を投じた公共財なら、できるだけ多くの国民が利用できるようにし、最大限活用する方が投資に見合っているのではないだろうか。
同じような例は本四架橋にもいえる。兆円レベルで建設したものを、交通費が高いためにずっとフェリーが存続していた。本来、橋を架けたらフェリーは廃止されるのが望ましい。橋もフェリーも両立していることが異常であった。ETC割引が普及してフェリーはかなり減ったが、せっかく作ったインフラを最大限活用しようとするなら、橋は無料にしてもいいぐらいであった。
多額の税金を投じたインフラを一部の人しか利用させず、貧乏人はフェリーや高速バスで何時間も掛けて移動するのが理想的な社会だろうか。JR東海が自前でリニアを整備できるほど、東海道新幹線でボロ儲けするのは社会的に許されることだろうか。
公共財としてもっと多くの国民が利用できるよう、値下げすべきではないのか。そうすれば多くの人が短時間で安全に移動できるようになる。私はそうあるべきだと思う。



29日午前4時50分ごろ、群馬県藤岡市岡之郷の関越自動車道上り線藤岡ジャンクションJCT)付近で、千葉県印西市のバス会社「陸援隊」が運営する針生エキスプレスの高速バス=乗員乗客46人=が道路左の防音壁に衝突した。群馬県警などによると、乗客45人のうち7人が死亡、残る38人がけがをして病院へ運ばれ、うち9人が重傷となっている。バスの河野化山(こうの・かざん)運転手(43)も重傷。
河野運転手は病院へ運ばれる前、県警の調べに「居眠りをしてしまった」と話したといい、県警は自動車運転過失致死傷の疑いで調べる。また陸援隊の本社など複数カ所を同容疑などで家宅捜索する。県警は高速隊に捜査本部を設置した。