参議院は邪魔

参議院民主党にとっても、自民党にとっても邪魔な存在である。単独過半数がどちらもとれないので、少数党との連立が必要になる。少数政党の協力が欠かせないので、国民新党社民党といった国民からほとんど支持されていないような政党に振り回されることになる。参議院の存在は害悪そのものである。

参議院選挙制度が悪く、単独過半数を非常に取りにくい。参議院では1989年に自民党単独過半数を失って以来、一党で過半数を取った政党は現れていない。それはなぜか。参議院単独過半数を取ろうとすると、2人区で2人とも当選させる必要がある。これは至難の業だ。民主党は今回2人区のうち新潟・福岡以外すべての選挙区で2人候補者を擁立したが、どの選挙区も1人しか当選しなかった。これは逆に自民党にしてみても2人区で2人とも当選させるのは民主・自民拮抗の状況では現実的に不可能である。

今回1人区で自民党が勝ったために改選議席では自民>民主となっているが、実は獲得した総得票数では民主>自民となっている。比例でも民主の方が当選者が多い。これも一票の格差が5倍以上あり、田舎有利な参議院の弊害である。

仮に今総選挙をして自民が衆院過半数を取っても、ねじれ国会は残ったままである。自公あわせても参院では過半数に達しないからだ。自公が参院でも過半数を得るには、3年後の参院選でもう一度勝利しなくてはならない。このように2連勝しなくては過半数を得られない半数ごと改選の選挙制度も、参議院過半数を得るのを難しくしている。

私は国政に混乱をもたらすばかりの参院は、民主と自民の大連立の元、廃止すべきであると考える。民主と自民が組めば憲法改正を発議できるのだから、衆院参院を統合した一院制を発議すべきであろう。